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風に吹かれて

MKKが好きなことを書いたり、怒ったりするブログです。

子どもは産みたくないと囁くのさ、俺のゴーストが

先日、友人と松屋銀座でムーミンの展示を見てランチしてぶらぶらしてお茶するという最高の休日を過ごした。(展示は終了しています。)

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ムーミンって何であんなにかわいいのでしょう。ムーミンママのやさしさ、ムーミンパパの懐の深さ、スナフキンのミステリアスさ、ミイの天真爛漫さ、その他の様々なキャラクターとムーミン谷という場所すべてが融合してあの世界ができているって奇跡なのではないか。哲学的な台詞もあって考えさせられるし、大人も楽しめるお話だなと改めて実感した。キャラクターグッズは極力買わないようにしているのだが、シンプルなスナフキンのマグカップを買ってしまった。買ったことは後悔していないのだが、自分の子どもっぽさを実感するなぁ(笑)

 

さて、一緒に行った友人と結婚や子どもを持つことについて少し話したのでブログにも書いておくことにする。

その友人は既婚で一歳半のお子さんがいて、もちろんお子さんも一緒だった。子どもはかわいい。笑ってもぐずってもかわいい生き物ってこの世に存在するだなぁとニヤニヤしながら思った。子は鎹なんて言うがとんでもない、子どもは宝ですよ、宝。私は30代半ばになるというのに産みたい気持ちも産む予定もほぼ皆無なので、子どもを持つ人や妊娠中の方は尊敬というか感謝に近い気持ちを抱いてしまう。「私の分も産んでくれてありがとう!」と思う。これは話題のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』でゆりちゃんが言っていて「その通り!」と思った。

 

結婚して子どもを持って一人前、結婚して子どもを持つことが当たり前、女性なら子どもを産みたいはず、様々な固定観念が世の中には溢れている。それらは特に女性をターゲットにしていて、特に理由もなく結婚せず子を持たない選択をしているように見える者は攻撃してよいという暗黙のルールがあるような気もする。多くの人がそのような考えを持っているとしたら今の日本は独身者にとってとても生きにくい世の中だと言えるのではないか。特に私のように好んで独身を選んでいる女性にとっては非常に生きにくい。

身近な人に早く結婚、出産せよと言われたことは一度や二度ではないし、特に親しくもない人に結婚、出産しない理由を尋ねられたことさえある。近所に住む顔見知り程度の人なので苦笑いで受け流したが、なぜ結婚、出産しない理由をいちいち人に話さなければならないのでしょう。

もし、人に気軽に言えないような理由で結婚、出産できないとしても聞かれたら言わなければいけないのでしょうか。例えば家柄の違いで結婚できないとか持病などがあって子どもが産めない体だから出産できないとか事情は様々あるだろうに私がまだ妊娠適齢期であることをいいことに年上の人たちはズケズケと私のプライベートに踏み込んでくる。20代の頃は「結婚、出産したいと思えない私はダメ人間なのだ」と落ち込んだものだが、親しくもない人のプライベートなことを聞きたがる人の方がよっぽどダメ人間ではないか。

数年前、酒の席で知り合いの出産適齢期を過ぎた女性に出産しない理由を聞かれ、正直に「子どもは嫌いじゃないけれど、どうしても産みたいと思えない」と答えたら「そんな理由は納得できないので産むべき。産みなさい!」と言われた。なぜ他人が納得できるように出産したくない理由を説明しなければいけないのでしょう。私だって出産したくない理由がわからないのに!!

 

あと「結婚、出産しない、できないということは精神的、人間的に未熟な証」というようなことを言ってくる人もいてモヤっとしてしまう。あながち間違いでもない気もするが、そういうことを平気で言う人も精神的、人間的に未熟なのではと思ってしまう。

前述したが今現在、独身だったり、結婚しても子どもを持たないという選択をした人たちには様々な理由があってその選択しかできなかった可能性だって十分あるのだ。その理由というのは収入であったり、仕事のことだったり、持病や体質の問題だったり、親の介護問題だったりと様々だ。そういったプライベートな事情が関わることなので、特に親しくない人には世間話のように結婚、出産の話題をふるべきではないと私は思う。親しい人に対しても細心の注意を払って聞くべきことだ。できれば本人が話すまで待つべきだと思う。

 

私は産もうと思えば産める環境にはいると思うが、やはり産みたくない。その理由について考えてみたが、私のパートナーがひと回り年上というのも理由の1つだろう。彼は正社員で働いているし、子どもが大きくなってから私も働けば子ども1人くらいならなんとか育て上げることができるだろうとは思う。今すぐ妊娠して来年10月あたりに子どもが産まれて、その時私は35歳、彼は48歳で子どもが成人する時は私55歳、彼は68歳・・・・。そう考えると私は不安で震えてしまうのだ。「子どもが大学進学したら学費は払えるだろうか」と考えてしまう。

数年前にパートナーの両親に「早く結婚して子どもを産んだ方がいい」とプレッシャーをかけられてノイローゼになったことがあるので、仮に出産しても子どもについていろいろと言われてまたノイローゼになってしまうのではないかという不安がある。

あの時ノイローゼになったことで私は初めて自分が積極的に出産したくないと思っていることを実感したのだ。それまで私は「あまり産みたくないけれどいずれは産まなければ」と思っていた。出産はいわば義務的なものだったのだ。そのことに気づいただけでだいぶラクになった。できればこんな体験はしたくなかったが、出産について考えるきっかけになったという点ではよかったと思う。

 

そういえば今まで友人たちが結婚、出産しても私は焦りのような気持ちを抱いたことがない気がする。感じたのはうーん、圧迫感だろうか。「次はあなたね!」という悪意のない期待に満ちた言葉や態度がとにかく嫌だった。なぜ結婚、出産するのが前提で話進めるのだ?私の人生は私が決める!と思ってしまう。それを罪に感じていたがそうではないことに最近気づいた。私の人生なのだから好きに生きていいのだ!と言葉にできたときの解放感は忘れられない。

現代の女性は世間が考える「女性の社会的役割」に縛られているように感じる。自然に結婚や出産を考えてそれを実現できた人を否定するつもりは微塵もないが、「結婚しなければ」「出産しなければ」と焦っている女性たちに言いたい。なぜ結婚、出産したいのかよく考えてみてくださいと。好きな人と恋愛結婚したいのか、ただ漠然と結婚したいのか、若いうちに結婚したいのか、結婚して安定したいのか、結婚して一人前になりたいのか、結婚して親を安心させたいのか、友達がみんな結婚してさみしいので結婚したいのか、若い母親になりたいのか、高齢出産したくないからなのか動機をはっきりさせるだけで何かが変わるのではないかと思う。(これらの動機がいいか悪いかは言及するのは控えておく。)

 

しかし、子どもはかわいい。これは紛れもない事実だ。

男性の協力があれば私もあんなかわいい生き物を産むことができるなんてすばらしいことではないか。チャンスがあれば産みたいとは思うが、

俺のゴーストが囁くのさ、子どもは産みたくないと・・・・・・。

なぜなんだ俺のゴーストよ!!

(そういえば『攻殻機動隊』の登場人物たちも家庭を持たないという選択をした人が多い。生身の体を持たないキャラクターもいるので性行為や出産が難しいのかもしれないが、電脳化の技術があれだけ進んでいるのだから複数の遺伝子を使った子どもをつくることも科学的に可能のような気もする。倫理的に難しいのかもしれないし、もし科学的に子どもをつくることができても彼らは子どもを持たない可能性は大いにある。)

 

「あまり産みたくないけれどいずれ子どもを産まなければ」と苦しんでいた20代、産まなくてもいいと気づいた30代を経て子どもはかわいいと思えるのに何で産みたくないのかよくわからん!という30代半ばに突入。悩んでいる時間はあまりないが納得する答えを見つけたい。