風に吹かれて

MKKが好きなことを書いたり、怒ったりするブログです。

人生をたのしくする方法

去年の4月、実家で飼っていたラブラドール犬が悪性腫瘍で死んでしまった。

ちょうど12歳3か月の犬生だったが、彼女にとってはどんなものだったのだろうか。私にとっては楽しくて楽しくてあっという間の12年3か月だった。犬が死んでしまってもうすぐ1年になるが、この11か月がとても長く感じられてびっくりしている。

病気がわかってからの2か月ほどはつらくもあったが、彼女がとてもやさしくて私たち家族が大好きで、私たちも彼女が大好きであることを再確認させられることばかりで、とてもすばらしい時間でもあった。痛み止めを飲むしか治療法がないような状態でも家族を見るとしっぽを振っていたし、食事ができないほどつらい状態でも私が名前を呼ぶと顔を上げて目を輝かせていた。その2日後に彼女は静かに天国に旅立ってしまった。こんなに寂しくて悲しいことがあるのかとびっくりしたし、あんなに泣いたのは人生で初めてだった。

 

実家には12歳になる高齢猫がいる。死んでしまった犬が散歩中にいつもと違うルートに行きたがり、そのままついて行ったら段ボールに入った子猫3匹を見つけたうちの1匹がこのキジトラ猫だ。彼は年末に風邪をこじらせて水も食事もとれなくなって数日間入院し、退院した後も毛にツヤはなく、食欲もなくて眠ってばかりで、このまま衰弱して死んでしまったらどうしようとハラハラしたが、そんな時でも私がなでるとゴロゴロと喉を鳴らした。回復まで時間がかかったが今では毛にツヤも戻り、食欲も旺盛だ。

 

数か月前に実家に子犬がやってきた。ラブラドールを亡くしたばかりで家族は悲しみに沈んでいたが、妹の悲しみは違う方向へと向かい、新しい家族を迎えようと勝手に決めて連れてきてしまったのだ。父が一番悲しみを引きずっていてまたラブラドールを飼いたいと言っていたので猛反発したが、私はすぐにメロメロになってしまった。私が実家に行くと弾丸のように走ってきて出迎えてくれる姿はかわいらしい。去勢をしたばかりでまだ傷も痛む時期も私の姿を見つけるとダッシュで来て尻尾を振り続ける姿を見ると抱きしめたくなったが、まだしつけが完全ではなく噛み癖があったので抱くのは遠慮した。ほら、傷を触ったりしたらカワイソウだし!(笑)

 

悪性腫瘍で苦しんでいた犬も高齢で体調が悪いヨレヨレの猫も術後間もない子犬も私を自然に笑顔にしてくれる存在だ。死んでしまった犬は今でも私の心をあたため続けてくれている。

私を喜ばせようと思わずに行動して彼らは私を喜ばせている。 動物たちは人間を喜ばせようと日々生きているわけではない。彼らは彼らなりのルールに従って生き、呼吸をして、食事をして、うれしいときは尾を振ったり喉を鳴らし、怒っているときは吠えたり威嚇したり、疲れたり夜になれば眠ったりする。それが結果的に私たち人間を喜ばせている。これはとてもすばらしいことなのではないか。

 

私も犬や猫のように自分なりのルールに沿って生き、うれしいときに笑い、怒っているときはTwitterに当たりちらし、親しい人と共に過ごし、最終的に誰かを楽しませたり元気づけたりすることができればすてきではないか。そうすれば私の人生はより充実してたのしいものになるのではないか。

犬や猫のように素直に生きていないので、私の予想通りにたのしい人生になるかわからないが、こういう生き方もありなのかもしれない。